世の中には高齢者をめぐる様々な課題が山積しています。単に独居である方だけでなく、身寄りがない方や高齢になって頼れる方がいないという方が望んでいることと、社会が用意している福祉政策には若干隔たりがあるように感じています。
成年後見制度を一例にとってみますと、契約権限の代理人とか金銭管理といった役割が主になりますが裁判所に選出された後見人を例とすると、日常生活のサポートや身近な相談相手としての家族のような存在とはなりにくいといった意見をお聞きすることがよくあります。
また、私が以前民生委員を地元で受けていた時に感じたことは、ボランティアであるからゆえにあまり踏み込んだ支援はできない、いつまで担当でいるかもわからない自分に多くを委ねてくれることは難しいといったことです。
病院や介護施設などではご家族の方ですかとよく尋ねられます。私たちは家族に代わるキーパーソンを務めていますとお答えしています。私たちの担いはこのキーパーソンとしての立場を代わることなく務める「生涯のパートナー」です。
代表理事 中嶌 透博