HOME   >  費用   >  費用について理解していただくために

費用について理解していただくために

費用についての率直なお話

設立の経緯のところで(公財)日本ライフ協会の解散について触れましたが、原因の一つに収支の構造がいびつだったことがあります。大雑把に説明しますと、入会時に105万円の支払いと60万円の預託金、合計で165万円を一括で納めていただいていました。支援の実費についての支払い方は今と大きくは変わらないため入会時以外には団体としての収入がさほどないことになります。つまり運営のための継続的な収入を得るためには常に新規の入会者が必要になってくるわけです。経営という面では明らかに大きな問題を抱えているように思えます。実際のところは新規の入会者は相当数いましたし、ご相談件数もとても多かったと思いますので、過剰な支出がなければ問題が明るみに出ることはしばらくなかったかもしれません。ちなみに補助金みたいな助成を受けているのかとよく問われることがありましたが、全くありません。そんな中、本部を三重県から東京港区の超一等地へ移転するなどの無謀な投資を強行したり、過剰な役員報酬の常態化などにより一気に収支構造がおかしくなったようでした。一方会員の方と直接関わる現場事務所では給与は当然削られ、パートの時給は常に労働法で定められている最低賃金、電話や電気の節約はもちろんコピー機の利用カウンターのチェックなんてのも始まりました。節約は良いことですがね・・・ しかし監査機関からのたび重なる勧告にも拘らず破綻するぎりぎりまで役員報酬にテコ入れすることはなかったそうです。業績は良いのに破綻する会社なんて言うのはどこもこういった同族経営陣の独裁が原因となるのかもしれません。ほんとあきれます。しかも末端の現場職員がちょっとでもとがった意見をしようものなら即刻干されます、実は私自身もクビになりそうな時期がありました。過去にそうしてやめていった職員の方がこの記事を読まれていたらきっとうなずいていることでしょう、そしてなるようにして事が起きたことに、それ見たことかと遠巻きに新聞記事を見られていたことでしょう。すみません、ただの愚痴になってしまいました。

そろそろ本題に入らせていただきます。そんなことが起きていた最中でしたが、どうにかしないと本当にやりっぱなしの無責任連中と同じになってしまうと思い立ち、新たな法人の設立を計画したわけですが、大きな課題が費用についてでした。全くの新規立ち上げですから、何らかの収入を得なければなりません。しかし入会時にこれまでのような大きな支払いをしていただく必要はないと考えました。葬儀費用などの最低限の預託金は必要でしたが、収入の基軸は会費と支援費にすべきと結論を出しました。事務所の家賃などの固定支出は最低限必要なものにとどめ、もちろん過剰な役員報酬など必要としていませんので、こうした支出を想定し会費の導入を既存会員の方への説明会でお話ししました。会費の金額については様々なご意見がありましたが、基本的には会場の多くの方々に賛同を得られました。なかにはボランティアのように想いばっかりのようではかえって心配とか、ちゃんと社会保険とかにも加入できるように収入はそれなりに必要などといった意見もくださいました。こうした経緯をふまえたおかげもあり、以前のように新規の会員の獲得に走り回るのではなく、我々を必要としている会員の方々の支援を行なうことに重きを置くことができるようになりました。でもやっぱり毎月1万円以上の会費って高いなーと私自身も思います。せめて新聞代くらいに押さえられるよう改善の努力が必要です。

捕捉のためまた少し脱線します。団体の設立にあたり、参考のために同様の団体の諸費用についていくつか調べてみました。法律関係の方が運営している団体が結構あるのですが、多くは日本ライフと大きく変わらない費用体系をとっているように思えました。つまり月々の費用より入会時の費用が比較的大きいです。しかし大きく異なる点は、法律家の方の場合は本業の収入があると思われますので、日本ライフのような破綻はしないでしょうから安心です。とてもびっくりしたのは、支払う金額によって会員の格付けみたいなのをして、支援の回数や内容に差を設けている団体がありました。初期費用は約60万円~280万円、毎月の会費は2千円~8万円と幅広いクラス分けです。じつは京都や静岡にも私たちと同じような境遇に置かれ団体を立ち上げた仲間がいますが、費用体系は私たちと同じような考えなのでしょう低く抑えていらっしゃいます。でも費用が安ければ良いというものではないですね、どんな責任を背負いどんな気持ちでこの事業を行なうかという点が最も大事です。その点でも同志である元の同僚に習うことはたくさんありますし心強い想いです。さて、そんな予備情報も得ながら費用を決定しましたが、判断材料の一助としていただけましたでしょうか。もっと突っ込んで聞きたいことがおありでしたら、ご相談にいらしたときにでも遠慮なくお尋ねください。

長々とした文を最後までお読みくださりありがとうございます。裏話というか少し本音をお伝えしてみたい気持ちと、素晴らしい志を持った仲間たちが活躍していた組織なのに、経営陣の傲慢さによってすべて台無しになってしまった事件を矜持としておきたい、そんな想いが少しでもお伝えできたのでしたら幸いです。

お問い合わせ